2015年03月23日
今回は塗料の種類についてお話ししようと思います。
私が塗装の仕事を始めた頃は今ほど塗料の種類も多くはなく、やっとウレタン樹脂の塗料が塗り替えに用いられるようになった程度でした。
それでも普通のペンキと比べるとウレタン樹脂は密着、艶、耐候性も良く大変優れた塗料でした。
その後シリコン、フッ素などが主流になり今では光触媒や無機、断熱塗料なども数多く出ています。
正直こんなに沢山の種類の塗料があっても何を塗ればいいのか分からなくなってしまうと思います。
更には各メーカーから同等品も数多く取り揃えられているので、メーカーとしては採用の為に必死に営業しているのです。その為かなりオーバーなカタログや商品紹介に、なっているように感じるのは私だけではないと思います。
塗料選びとしてまずは、建物に対して何を重点に考えるのかが重要です。グレードの高い良い塗料を塗って、より長く塗り替えサイクルを延ばしトータルの金額を抑えましょう、みたいなキャッチフレーズは要注意です。
確かに構造や建物の使用材料によっては、高耐候性の塗料を塗る事により、長く塗り替えサイクルを延ばす事ができる建物もありますが、全体の1パーセント程度に過ぎないと思います。(あくまでも私の主観です)
これは付加価値を付けて高く売るという、立派な営業の手法です。酷い会社では10年、20年後は会社をたたむので何でもごされや、塗料メーカーなどは下地や職人の施工が悪いと逃げます。
殆どの建物は約10年周期で塗り替え時期が来ます。但し必ず10年で塗り替えをしなくてはいけない訳でもなく、なるべくそこから近い年数で塗り替えをしていただくと、より良い状態が保てるという事です。今のお話しを考えると、殆どの建物が10年位で塗り替え時期を迎えますので、それに適した塗料選びが重要になります。
後はより美観を重視するようなケースや機能性を重視したケースでは、それを考慮した塗料の選択になります。
先日、調査にお伺いしたお客様は、とある大手ハウスメーカーで13年前に塗り替えされて、当時20年以上持ちますと言われたようです。確かに構造的にシーリング材が使用されていないので、耐候性の良い塗料選びで20年はいける可能性はあると思いますが、残念な事に屋根も塗装が必要な素材で、壁と一緒に手入れをしたのですが後になって屋根は7年位しかもちませんと言われたようです。
幸い壁はシリコン樹脂で塗り替えされていましたが、まだ状態は良く、屋根のみを塗り替え予定にしました。但し屋根のみを塗り替え予定でも足場の仮設が必要になりますので、少し勿体無い感じは否めません。
あと壁がシリコン樹脂の為に本当は塗り替え時期を迎えていますが、大きな傷みは無くなんとか数年もつだろうとの考えでの決断です。
次回は少し壁の塗り替え時期が早くなるので、バランスが悪くなりますが、もし次に塗り替えを行うような事があれば、屋根、壁同時の塗り替えになるでしょう。
今迄のお話しで私が何を言いたいかと申しますと、ただ高い耐候性の良い塗料を塗ればいい訳でもなく、ただお値打ちな塗料を塗ればいい訳でもなく、全体のバランスとこの先のライフプランを考慮しての塗り替えプランが必要であると思います。
今回はここまでにしますが、次回は機能性塗料のメリット、デメリットと過剰な宣伝や広告でかなり間違った認識をされているお客様が非常に多い事のお話ししようと考えています。
塗料選びのポイント参考にしてみて下さい。
塗料選びのポイント
カテゴリ:外壁塗装お役立ち情報|日時:2015年03月23日16:25|コメント(0)
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